最新情報 不動産売却コラム
2026.11.06
名古屋市の空き家は解体して売るべき?補助制度とそのまま売却する方法

解体を決める前に 現況での売却と比較しましょう
名古屋市に空き家を所有していて、「古い建物を取り壊してから売った方がよいのか」「解体費用に補助金は使えるのか」と悩んでいませんか。相続した実家には思い出の品が残り、建物の状態も十分に把握できていないことがあります。解体は一度行うと元に戻せないため、費用の見積もりだけで判断せず、建物を残す場合の売却条件と並べて考えることが大切です。
まず確認したいのは、周囲に危険があるか、解体後の土地をどのように売るか、工事代を含めて手元にいくら残るかの三点です。危険がある場合は安全確保を優先し、それ以外では査定と工事の相談を並行して進めましょう。売却価格だけが高く見えても、解体や片付け、測量などの支出が増えれば、手取りまで増えるとは限りません。
この記事では、名古屋市の補助制度の位置づけ、解体を検討するときの確認項目、建物を残した売却や買取との比較方法を説明します。補助金の受付状況や個別の適用は、工事を始める前に市へ確認してください。建物の状態や権利関係について個別の調査を踏まえ、解体と現況売却を比較しましょう。
制度・公的情報の確認日:2026年11月6日。個別の契約、登記、税務の判断は、資料をそろえて担当窓口や専門家に確認してください。
名古屋市の解体補助は 空き家すべてに使える制度ではありません
名古屋市には「老朽危険空家等除却費補助金」があります。対象は、単に築年数が古い家や長く住んでいない家ではありません。市が特定空家等と判断した家屋のうち、周囲に著しい危険を及ぼし、市の現地調査による評価が75点以上であることなどの要件を満たすものが対象です。見た目だけで所有者が対象と決めることはできません。[1]
補助を検討する際は、住所、建物の状況、所有者、周囲との距離が分かる資料を用意し、市の担当窓口に相談する順番がおすすめです。写真を撮るために傷んだ建物へ入ったり、屋根や塀へ登ったりする必要はありません。安全に見える範囲の写真と、分かっている不具合を整理するだけでも、相談の入口になります。
同制度では、交付決定前に着手した工事は対象外です。また、交付決定の年度の2月末までに工事と書類提出などを終える必要があり、予算に達すると受付が終了します。個人の所有者であること、所有者全員の同意、市税の滞納がないことなどの条件もあります。これは主な条件の整理であり、申請には最新の要綱全体の確認が必要です。[1]
相談した時点で補助を受けられると考え、補助額を差し引いた資金計画で工事契約を進めるのは避けましょう。市の判断、施工日程、必要書類の準備がどこまで終わっているかを確認してから、自己負担を検討します。補助を受けるために安全対策を遅らせたり、建物の傷みが進むまで待ったりする考え方も適切ではありません。
解体するかどうかは 建物の状態と売却後の使い方で考える
建物に危険がなく、修繕して使える可能性があるなら、建物付きでの売却を先に検討する余地があります。所有者には古く感じられても、買主が改修を前提に評価するかどうかは、現地を確認しなければ分かりません。反対に、利用するための工事が大きくなる場合は、建物を残すことが買主の負担になることも考えられます。これは査定時に比較する事項であり、築年数だけで結論を出さないことが大切です。
「すぐに解体したい」という気持ちの背景も整理してください。建物の安全性が心配なのか、管理に通うことが負担なのか、売却の見栄えをよくしたいのかで、必要な対応は異なります。管理の負担が主な理由なら、解体後にも草取りや敷地の見回りが残る点を含め、売却時期まで一緒に決める方が目的に合います。
現地相談では、屋根、外壁、基礎、雨漏りの跡、設備の状態など、把握していることを伝えましょう。分からないところは「分からない」と区別して構いません。古い見積書や修繕の写真があれば持参すると、いつ何を直したのかを説明しやすくなります。建物内部の確認が危険な場合は、担当者と安全な調査方法を相談してください。
名古屋市内でも 道路や敷地条件は一軒ずつ確認が必要
名古屋市内の空き家を売る場合も、区名や最寄り駅だけでなく、物件ごとの条件を調べましょう。前面道路、敷地の形状、隣地との距離、工事車両を入れる経路などを、対象物件の資料と現場で確かめる必要があります。同じ町内でも条件が異なるため、近隣の売出物件と面積だけを比べて価格を決めないようにしましょう。
建替えを前提に売る場合は、現在の建物が存在することと、解体後に希望する建物を建てられることを分けて確認します。道路の扱いや建築の条件については、不動産会社だけでなく、必要に応じて名古屋市の建築担当や建築士に調査を依頼してください。「更地にすれば問題がなくなる」という前提で進めず、確認が済むまでは解体を急がないことをおすすめします。
塀や樹木、敷地境界についても、壊す範囲を事前に決めます。隣地との間にある塀を誰が所有しているか、残す境界標はどこにあるか、隣家の設備が接していないかを確認し、施工業者と共有しましょう。境界資料が不明な場合は、土地家屋調査士などへの相談を検討できます。名古屋市は境界や建物の滅失登記に関する専門家窓口を案内しています。[5]
解体費用は 総額と追加費用の条件まで確認する
工事の見積もりでは、建物本体を壊す費用だけでなく、養生、廃材の搬出、基礎の扱い、外構の撤去、整地など、何が含まれているかを確認します。見積書の総額が似ていても、残すものや作業範囲が違えば比較になりません。複数の見積もりを取るときは、同じ写真と同じ撤去範囲を伝え、条件をそろえて比べることをおすすめします。
室内の家財、庭の物置、井戸や地下にあるものなどについて、確認できていない事項を契約前に列挙しましょう。「解体一式」とだけ書かれている場合は、別料金になる作業や、発見時に協議する事項を具体化します。追加費用が生じる可能性をゼロと考えるのではなく、報告方法、見積もりの出し方、所有者の承認を得る手順を決めることが重要です。
資金面では、いつ支払いが必要かも確認します。売却代金を受け取るより先に工事費を支払う計画なら、その期間の資金を準備しなければなりません。支払いを後にできるという説明を受けた場合も、誰との契約なのか、費用が上乗せされるのか、売却できなかった場合はどうなるのかを文書で確かめてください。
家族から費用を集める場合は、負担割合と精算方法を先に話し合うと安心です。金額だけでなく、見積もりの窓口、工事中の連絡先、完了確認を行う人を決めておきましょう。遠方の家族がいる場合は、工事前後の写真や請求書を同じ場所で共有し、誰か一人だけが経緯を把握する状態を避ける工夫が役立ちます。
石綿調査や届出も 工事計画に含めましょう
解体では、石綿の事前調査の手順も確認してください。名古屋市は、設計図書等と目視による調査、調査結果の説明、一定規模以上の工事の結果報告などを案内しています。調査を行う人にも要件があります。「古い木造住宅だから関係ない」「小さい家だから調査は不要」と自己判断せず、施工業者に対象範囲と対応内容を確認することが大切です。[3]
工事には、建設リサイクル法に基づく届出などが必要になる場合もあります。名古屋市の案内では、特定建設資材を使用した建築物の床面積80平方メートル以上の解体工事などが対象で、対象工事は着手の7日前までの届出が必要です。石綿に関する調査・報告と、建設リサイクル法の届出は別の確認事項として整理しましょう。[4]
所有者側では、施工業者に「誰がどの手続きを担当するのか」「いつまでに何を渡すのか」を聞き、工程表に記載してもらうと分かりやすくなります。届出が必要かどうかを建物の登記面積だけで決めず、現況や工事範囲も含めて確認します。工事前の近隣への説明、騒音やほこりへの対策、緊急連絡先も、打ち合わせの項目に入れてください。
解体後の固定資産税は 個別に試算して比較する
住宅が建つ土地には、固定資産税や都市計画税の住宅用地の特例があります。名古屋市は、毎年1月1日現在の状況をもとに取り扱うことを案内しています。住宅を取り壊した後に売却まで時間がかかる場合は、土地の税負担がどう変わるかを、所在地を担当する市税事務所へ確認しましょう。[2]
「解体すると税金が必ず6倍になる」と一律に計算するのは適切ではありません。土地の面積や利用状況、評価・課税の仕組みが関係し、建物を取り壊した後は家屋分も変わります。自分の物件については、現在の納税通知書と解体後の予定を示して、土地と家屋を分けた説明を受ける方が確実です。建替え中の土地でも、一定の要件を満たす場合は申告書を提出することで住宅用地として扱われます。[2]
売却を考えるときは、解体直後に買主が見つかる場合だけでなく、売却まで時間が必要な場合も想定します。その間の税金、草取り、敷地管理をどう負担するのかを書き出し、現況で売る案と並べてください。工事代の差だけに目が向くと、売却が完了するまでの支出を見落としやすくなります。
建物を残して売る場合と 更地で売る場合の比べ方
比較は、売却価格から売主が負担する費用を差し引いた手取りの見通しで行います。解体後に高い価格で売れる見込みが示されても、その価格が成約を保証するものかどうかを確認してください。査定時の想定と、実際の買主との契約条件は分けて受け止める必要があります。売出価格だけで計画を立てず、費用と売却期間を併記してもらいましょう。
例えば比較表には、「建物付きで仲介する」「解体して土地として仲介する」「現況を確認したうえで買取を相談する」という三つの欄を設けます。各欄に、想定価格、売主側の事前支出、必要な準備、引渡しまでに残る作業を書き込みます。これは架空の高値を置くための表ではなく、各社に質問すべき点をそろえるための整理です。
仲介では、購入希望者を探しながら条件を調整します。買取では、買い取る事業者が物件を確認し、価格や引渡し条件を検討します。ヤマダ不動産 名古屋徳川店では仲介売却と早期買取の相談を案内していますが、物件の状態や希望条件によって対応内容は変わります。査定時には、解体を所有者が行う案と、現況で相談する案の両方を確認してください。[6]
家財や建物の不具合は そのまま売る場合も具体的に伝える
「そのまま売却できるか相談する」とは、家財や不具合を説明しなくてよいという意味ではありません。残したい家具、処分予定の家電、雨漏りや設備故障などを整理し、相手方が確認できる状態にしましょう。現況での引渡しを希望する場合ほど、何が残り、誰がどの費用を負担するかを明確にすることが大切です。
実家の中には、家族が持ち帰りたい品や、別の人の所有物が混じっていることもあります。処分を急ぐ前に、写真、通帳、契約関係の書類、貴重品などを仕分ける時間を設けてください。室内を完全に片付けなければ相談できないと思い込まず、残置物がある現状を伝えて、査定に必要な準備を担当者に聞きましょう。
また、売買契約と工事契約の条件が食い違わないように確認します。売買では建物を残す予定なのに工事だけ先に手配する、といった混乱を防ぐため、撤去対象と引渡し状態を図や写真で共有すると効果的です。契約上の責任の範囲や不具合への対応についても、「現況渡し」という言葉だけで理解したつもりにならず、具体的な説明を受けてください。
解体が終わった後の確認まで 予定に入れておく
工事を依頼するときは、完了時に何を見て引き受けるかも決めておきましょう。残す予定の塀や境界標が維持されているか、撤去範囲に漏れがないか、敷地の仕上がりが約束した内容と合っているかを、工事前の写真や見積書と照らして確認する方法があります。遠方で立会いが難しい場合は、報告写真の撮り方と説明の機会を事前に相談してください。
売却までの間に敷地へ物を置かれないようにする方法や、雨の後の確認、雑草の管理も考えておきます。工事完了をそのまま管理終了とせず、土地として引き渡す日までの作業を決めることが大切です。また、建物を取り壊した後の登記や税務上の連絡についても、必要な手続きを専門家と担当窓口に確認しましょう。名古屋市では、建物の滅失登記の相談先として土地家屋調査士会を案内しています。[5]
相談から売却まで 無理のない順番を組み立てる
最初は、物件の住所、所有関係、空き家になった時期、分かっている不具合、希望する売却時期を一枚にまとめましょう。登記や境界などの資料は、手元にある分を整理します。不明点があっても隠したり推測で埋めたりせず、「確認が必要な項目」として渡せば、その後の調査を進めやすくなります。
次に、現況での査定と解体の必要性を確認し、工事を行うなら補助制度、税金、再利用の条件を調べます。そのうえで費用と工程を比較し、解体するか、建物付きで売るかを決めます。補助制度を利用する場合は、市の手続きと工事の順番を守る必要があるため、不動産会社と施工業者の双方へ利用予定を伝えてください。
家族の意向がまとまっていない場合は、先に査定を受け、判断材料を集める段階と、契約を決める段階を分けてもよいでしょう。相談したから直ちに工事を始める必要はありません。安全の問題は早く対応しながら、金額と条件を共有して合意を整えることが、後戻りを防ぐ進め方です。
名古屋市の空き家買取を強化中 解体前の相談も受け付けています
ヤマダ不動産 名古屋徳川店では、空き家や相続不動産の相談に対応し、買取を強化しています。名古屋市の実家を手放したいものの、解体費用や片付けの負担が気になる方は、工事を決める前にご相談ください。現況とご希望を伺い、仲介・買取を含めた売却方法を検討します。[6]
相談時の質問として、「建物を残した場合の売却条件」「解体が必要か」「売主が先に支払う費用」「引渡しまでに準備すること」を整理しましょう。買取の可否や価格、家財の扱い、日程は個別の確認となり、すべての物件を同じ条件で買い取ることをお約束するものではありません。ご家族で検討中の段階でも、まずは現在の状況をお聞かせください。
無料査定・買取相談のご案内:https://www.sumu-ie.com/lp-kaitori/
解体の判断では、補助金の有無だけでなく、安全性、売却の条件、税金を含む支出、今後の管理をまとめて考えることが大切です。名古屋市の公式窓口と専門家の情報を確かめながら、現在の空き家に合う手順を選びましょう。